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離岸流(リップカレント)とは
海岸に打ち寄せる波は、見ているとそのすべてが同時に、押し寄せては戻っていくように見えますが、
実際には、押し寄せてくる波がある間にも戻っていく流れがあるのです。それが、岸を離れていく流れ、離岸流(りがんりゅう)なのです。リップカレントとも呼ばれます。
離岸流は海岸の地形や、風や潮汐などの様々な要因によって発生すると言われ、その幅は10メートル前後で、長さは200メートルから300メートルにも達します。
離岸流のスピードは秒速1メートル、つまり時速36キロメートルにも達することがあるとされ、オリンピック選手でもその流れに逆らうことは困難だとされています。
実際にテレビの実験で、競泳選手が離岸流と逆方向に泳ごうとしていましたが、全く進むことはできていませんでした。
サーファーが離岸流に乗って沖合いへ出ることもあれば、海水浴客が離岸流に巻き込まれて沖合いに流されてしまう事故も見受けられます。
離岸流への対処と対策
離岸流に巻き込まれた場合で最も多いのが、パニックになってしまい、全力で離岸流に逆らって泳いでしまうということです。
パニックによる身体の状態により、泳ぎ方や力の入れ方に無駄が多くなり、すぐに体力を消耗してしまいます。
もちろん、万全の状態で泳いだとしても離岸流に逆行して泳ぐことはできません。
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離岸流に巻きこまれたら、まずは落ち着いて、流れに逆らわずに、流れの方向と垂直、つまり横方向に泳ぎましょう。
もちろん、その間も沖に流れては行きますが、慌てずに冷静に泳ぎましょう。一定の距離を進んでいると、沖の方向には流されなくなりますので、それから、岸に向かってゆっくりと泳ぎだすようにしましょう。
海水浴をする場合、泳ぎが得意でない方は、足がつくところで遊び、浮き輪などの道具を装着しましょう。
浮き輪等があれば、離岸流につかまっても、ある程度落ち着いて離岸流に対処することができます。
シュノーケリングなどのマリンスポーツにおいても、海の景観を観察しているうちに離岸流に流されていることもありますので、ライフジャケットなどを着用することをおすすめします。
離岸流の見つけ方
離岸流は、押し寄せてくる向岸流が岸ぶつかり、それが左右に分かれ並岸流となり、それがさらに向きを変え、沖に戻っていくという循環になります。
海中の地形によっても、沖に戻っていくきっかけは作られるため、容易に見つけられるものではないのですが、
海岸から見て、地形に凹凸があったり、砂浜が岬のように突き出ていたり、海面が見るからに周りと違う動きをしていたり、明らかに流れが見える場合もあります。
波打ち際にゴミが集まっている場合もその周辺は離岸流が発生している可能性があります。
離岸流はどのようなものかが分かり、見つけ方も分かってしまえば、そこまで神経質になる必要はありません。
ただ、前提として危険であるという認識と、対策と対処の方法についての知識を持って海水浴やマリンスポーツを楽しむようにしましょう。
備えあれば憂いなしですね!
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