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金縛りは心霊現象ではない!

寝ているときに突然体を動かせなくなる「金縛り」は、昔から心霊現象のひとつとして語られてきました。
怪談噺のなかでは、幽霊が近くに居ることが原因だとか、悪霊に憑りつかれていることで起こる現象として扱われることが多い現象です。
金縛り
しかし医学が進歩した現在、金縛りは幽霊とは全く関係のない現象であることが分かっています。
結論から言えば、金縛りの正体は「睡眠麻痺」と呼ばれる一種の睡眠障害です。

ですから「最近金縛りにあうことが多くて…」という方でも、お寺や神社でお祓いしてもらう必要はありませんし、幽霊や祟りを恐れる意味はありません。
実は金縛りにあわないようにするための方法はとてもシンプルで、金縛りは睡眠障害ですから「普段から健康的に過ごす」だけで大部分は解決できるのです。

それでも金縛りが怖いという方のために、ここでは金縛りのメカニズムや対策法をご紹介していきましょう。
正体が分かれば、むやみに金縛りに怯えずに過ごせるようになりますよ。

そもそも金縛りってどんな症状?

まずは、一般的に「金縛り」と呼ばれる症状がどのようなものなのか見ていきましょう。
ざっくり言えば、寝ている間に体が動かせなくなる現象のことを総称して金縛りと呼びます。

意識はあるのに体が動かせないという状況は、ほとんどの人間にとって強い恐怖となるはずです。
いくらもがいても金縛りから抜け出すことが出来ず、場合によっては朝が来るまで何時間も金縛りが続きます。

睡眠障害の一種であることが解明されるまで、金縛りは心霊現象のひとつに分類されていました。
なぜなら金縛りにあうと、幽霊の姿を目撃する方が非常に多かったためです。

ですが、実はすでに「金縛りにあうと幽霊が見える」という現象についても、そのメカニズムが解明されています。
ここからは金縛りが起こるメカニズムについてご説明していきましょう。

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金縛りが起こるメカニズムとは

先ほども少し触れましたが、金縛りは「睡眠麻痺」という睡眠障害の一種です。
人間は寝ているとき「レム睡眠」と「ノンレム睡眠」を繰り返しているという話をご存じでしょうか。
実はこのサイクルが、金縛りの発生に大きく関係しているのです。

レム睡眠とは、脳や眼球は活動している状態の「浅い眠り」のことで、体は全く動きませんが脳は起きているので夢を見ます。
一方でノンレム睡眠とは、脳が休息に入っている「深い眠り」のことで、夢は見ませんが体は動くので寝返りをうつことが可能です。

ざっくり言えば、レム睡眠は体の休息のために行われるもので、ノンレム睡眠は脳の休息のために行われます。
人間は、だいたい1時間交代でレム睡眠とノンレム睡眠を繰り返しながら寝ています。

しかしこの睡眠のサイクルが乱れると、体が全く動かないレム睡眠時に、脳が起きてしまうことがあります。
脳は起きているので体を動かそうとしますが、体は寝たままなので脳の命令を受け付けません。
これが金縛りと呼ばれる現象です。

この状態に陥ったとき、脳は「体が動かせない原因」を探ろうとします。
しかし大抵の人の脳内には「レム睡眠とノンレム睡眠のサイクルの乱れ」なんて答えが用意されていませんから、脳はパニックになってしまうのです。
その結果、体が動かせない原因として「幽霊に憑りつかれている」という幻覚(夢)を見せることで、その場を解決しようとするのです。

つまり、金縛りにあうと幽霊が見えやすくなるのは「金縛りの原因は幽霊」というイメージが私たちの頭の中にあるからなのです。
そのため正しい原因を知った状態で金縛りにあうと、幽霊は見えなくなる傾向にあります。

金縛りの原因と対策

金縛りは睡眠サイクルの乱れによって起こります。
「ストレス」「肉体疲労」などが、金縛りを起こす主な原因です。

人間はストレスを感じると睡眠の質を司る自律神経に乱れを生じさせます。
自律神経が乱れると睡眠が浅くなってしまうので、本来は深い眠りであるノンレム睡眠時に脳だけが起きてしまうケースが増えるのです。

肉体疲労によっても、金縛りは起こりやすくなります。
本来ならノンレム睡眠からレム睡眠に切り替えるべきタイミングであっても、疲労が溜まっていると体がうまく起きません。
結果、体は寝ている状態のままで脳だけが起きてしまうので、金縛りになりやすくなるのです。

金縛りにあわないようにするためには、適度にストレス解消を行い、運動は適度に抑えることが大切です。
健康的な生活リズムを維持していれば、金縛りにあう確率は大幅に抑えられるはずです。

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