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実は昆虫の専門家でも蝶々と蛾の区別には苦労する

蝶々と蛾はそっくりな見た目を持つ虫です。
素人目にはなかなか区別がつきません…と言いたいところですが、実は専門家の目をもってしても蝶々と蛾の区別は難しいとされています。
実は蝶々と蛾は同じ「鱗翅目(りんしもく)」という分類に属する昆虫で、その境界はとても曖昧なのです。
蝶々、蛾
なんとなく、「キレイなのが蝶々、気持ち悪いのが蛾」なんて印象はありませんか?
その区別の仕方が通用する場合もあるのですが、地球上には蝶々と蛾を合わせて14万種類以上が生息しているため、例外も山ほど該当します。
ぽってりとしていて気持ちのわるい蝶々もいますし、宝石のようにキラキラと輝く蛾だって実在するのです。

実は、最近では「蝶々と蛾を分ける意味が無い」という学説が浸透してきており、生物学的に蝶々と蛾は「同じ種類の昆虫」として扱われることも増えてきました。
日本ではまだ蝶々と蛾の区別は健在ですが、国によっては昔から蝶々と蛾の区別をしていないところも珍しくないのです。

分類学上の違いは?

すでに廃止されかかっている分類ですが、生物学的には蝶々と蛾を「鱗翅目 蝶亜目(ちょうあもく)」と「鱗翅目 蛾亜目(があもく)」で分類わけしていました。
しかし計14万種もいる蝶々と蛾を分類していくと、どうしても「蝶々っぽい蛾」や「蛾っぽい蝶々」が大量に発見され、やがて無理やり分類する意味が無くなってしまいました。

一応現在でも、鱗翅目に分類されている中で、セセリチョウ科、アゲハチョウ科、シロチョウ科、シジミチョウ科、シジミタテハ科、タテハチョウ科が蝶亜目とされています。
要するに、鱗翅目のなかでもこれら6つの科に属するものだけが蝶々で、他の科に属する鱗翅目は全て蛾だということになります。

そのため、現在発見されている鱗翅目の昆虫は圧倒的に蛾の方が多くなっています。
蝶々と呼ばれているのが約1万6000種なのに対し、蛾と呼ばれている虫は13万種を超えています。
なんとなく同じくらいの数がいるものかと思いきや、比べるまでもなく圧倒的に蛾の方が多いのです。

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羽をとじるのが蝶々・羽を広げるのが蛾

全ての蝶々や蛾に当てはまるわけではありませんが、日本でよく見かける蝶々と蛾を見分ける目安がいくつかあります。
「とまっているときの羽の状態」も、蝶々と蛾を見分けるためのポイントのひとつです。

一般的に、花や地面にとまっているときの蝶々は羽をパタンと閉じています。
しかし蛾の場合、とまっているときは羽を広げているという特徴があるのです。
飛んでいるときはなかなか見分けにくい蝶々と蛾ですが、こうしてとまっていると一気に見分けやすくなります。

触覚が棒状なのが蝶々・触覚が櫛状なのが蛾

触覚の形も、蝶々と蛾を見分けるために目安になります。

蝶々の触覚は、真っ直ぐに伸びた棒状をしているのが特徴です。
細長いので見えにくいかもしれませんが、触覚には模様なども入っていないことが多いです。
また、稀にこん棒のように太い触覚を持っている蝶々もいますが、やはり触覚は真っ直ぐに伸びています。

しかし蛾の触覚は、櫛状をしていることがあります。
一本の触覚から枝分かれした筋が伸びており、蝶々の触覚よりも明らかに大きいです。
触覚に羽毛のようなフワフワした毛が生えているものもあり、蝶々に比べると特徴的な触覚が多いです。

昼に活動するのが蝶々・夜に活動するのが蛾

飛んでいる状態では羽根の形や触覚の形が観察しづらくなります。
しかし発見した時間帯によっても、蝶々と蛾を大まかに区別する方法があります。

昼間にヒラヒラと飛んでいる姿を見かけたなら、それは十中八九、蝶々と見て良いでしょう。
発見されているほとんどの蝶々は昼行性なので、夜はほとんど動きませんが日中になると活発に飛び回ります。
蝶々は花の蜜を主食としていることが多く、日中に花壇の周りなどを飛んでいれば蝶々である確率が高いでしょう。

そして多くの蛾は夜行性です。
昼間に蛾を見かけるときは、ほとんどが壁などでじっとしている状態だと思います。
しかし夜になると蛾は活発に行動しはじめるため、夜中に販売機の周りなどを飛んでいる虫は高い確率で蛾です。
また、蛾が行動する夜間は花が閉じていることが多いため、蛾は木の樹液を吸っていることが多くあります。
そのため、夜間に木の周りを飛んでいる虫がいたら、それは蝶々ではなく蛾だと見てよいでしょう。

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